東洲斎写楽
sharaku
32.8×25.6 大判錦絵
懐手のまま刀の柄頭に手をかける、面長な顔立ちの侍。隈取を施した両目は寄り、口元はきりりと結ばれる。歌舞伎で悪(わる)に徹する実悪と呼ばれる役どころを、三世高麗蔵が見事に演じる姿である。
36.6×24.8 大判錦絵
逆ハの字形をした眉に、見開かれた両の眼(まなこ)。大きな鷲鼻の下では、結んだ口元の端が緩み、なかから赤い舌がのぞく。
38.4×25.7 大判錦絵
二世小佐川常世は、四世岩井半四郎、三世瀬川菊之丞に次ぐ当時の人気の女形。きりりとした落ち着きのある表情を見事に捉えているが、何の役柄を演じているのかは特定できていない。
37.9×24.7 大判錦絵
懐手で立つ名護屋山三と、それに寄り添うように立膝で座る遊女のかつらぎ。かつらぎを演じる三世瀬川菊之丞は、美人の女形として高い名声を誇っていたが、この頃は40歳を過ぎた頃。