高橋浮世絵コレクション
梅若神社
Umewaka Shrine
IIIF Manifest
隅田河畔の木母寺にある梅若塚は、平安の昔都に生まれ、過酷な運命の果てにこの地で病没した梅若丸伝説で知られる古跡。謡曲隅田川でつとに有名だが、本図はこの寺が明治に一時廃寺となり、再興するまでの短期間に梅若神社と名乗ったときに描かれている。密に引かれた斜めの線条が雨脚の強さをあらわし、傘をすぼめた女性もさすがに先を進み悩んでいる。 光を強く意識した光線画と呼ばれる新しい風景版画は、絵師清親とその弟子・井上安治の独壇場であった。だが開化期の世相を反映した彼らの作品も長くは続かず、のちに清親は日清戦争に取材した戦争絵を、維新の動乱に翻弄された旧幕臣たる自身の目から描いたりもした。
詳細情報
- 作者
- 小林清親
- 作者英名
- kiyochika
- 画題
- 梅若神社
- 請求記号
- 200X@7-10
- 制作年代
- 20E
- 版元
- なし
- 極印
- なし
- 版型
- 大判錦絵
- 寸法
- 24.0×36.0
- 署名
- 小林清親