高橋浮世絵コレクション

三勝 中山富三郎・半七 市川高麗蔵

The Actors Nakayama Tomisaburo and Ichikawa Komazo in the Roles of Sankatsu and Hanshichi

IIIF Drag-n-dropIIIF Manifest

いましも舞台上で演じられる芝居からの一コマ。江戸期の庶民による最高の娯楽、歌舞伎のブロマイドでもあった役者絵版画の醍醐味を伝える。色事師を演じる高麗蔵と、「ぐにゃ富」と徒名された女形富三郎の描写が、いずれも上演中の緊張感とともに巧みにあらわされる。寛政十年三月、中村座の狂言に取材したものである。 豊国は写楽・春英などのライヴァル絵師を尻目に、当時の役者絵の分野で一番の人気を勝ち得たが、その理由は美をとり醜を抑える、洗練・理想化された役者絵にあった。贔屓役者の美しい姿をこそみたいと願うファンたちの望みを適える、究極のブロマイドが描き出されたものといえよう。

詳細情報

作者
歌川豊国
作者英名
toyokuni
画題
三勝 中山富三郎・半七 市川高麗蔵
請求記号
200X@3-4
制作年代
19E
版元
西村屋与八
極印
極印
版型
大判錦絵
寸法
39.0×25.9
署名
豊国画