デジタルで読む福澤諭吉
小学校などの掛図用に作られた粗大の日本略図である。明治六年七月刊。寸法は用紙の大きさ一〇一×八九・五㎝、内部の匡郭は九八・五×八七・五㎝。ここに掲げるものは原図そのままの縮図である。
この地図の刊行された年の十一月に中上川彦次郎著「日本地図草紙の文」と題する半紙判木版刷一冊本が刊行された。網目模様の地紋の青表紙で、見返しは黄色の和紙を用い、雲表に聳える富士山を描きその上に「日本地図草紙の文」と草書体の題名を記し左側に「明治六年十一年売弘 中上川彦次郎著」と記し、その下に「中上川蔵版印」と刻した長方形朱印を捺してある。序一丁。口絵「日本之図」一面折込。本文三十三丁。福沢の「世界国尽」の口調に倣った七五調で、日本地理の概要を説いている。巻末に「東海道、東山道、北陸道之図」の二面の地図を折込んであり、奥附はない。中上川彦次郎は福沢の甥で、後年三井銀行に入って財界の大立物となったのは周知のことである
詳細情報
- タイトル
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日本地圖草紙
- ヨミ
- ニホン チズ ソウシ
- 別タイトル
-
Maps ofJapan for children
日本地図草紙 - 出版地
- 東京
- 出版者
- 中上川蔵版
- 出版年
- 1873
- 識別番号
-
福澤関係文書(マイクロフィルム版)分類: F7 A20
請求記号: 16X@D1@1