Hiroshi Aramata Natural History Book Collection
『諸動物の詳説』
I. Jonstons Naeukeurige beschryving van de natuur der vier-voetige dieren, vissen, en bloedlooze water-dieren, vogelen, kronkel-dieren, slangen en draken.
IIIF Manifest
ヨンストンは、ライデンで医師として働くかたわら、巨大な動物誌の執筆を悲願にしており、1649 年 から 4点の動物誌をラテン語で刊行する。すなわち、『魚類・クジラ誌』 (1649)、『鳥類誌』(1650)、 『四足獣誌』 (1652)、『昆虫誌およびヘビ・トカゲ類誌』(1653)である。これらは 1657 年にアムステルダムで一巻本にまとめられ、広く大衆的人気を博した。本書は 1660 年のオランダ語版である。 1663 年、長崎のオランダ商館長ヘンドリック・インディクは、2 点の博物学書を江戸幕府に献上した。ドドネウス(ドドエンス)の『草木誌』と、このヨンストン『諸動物の詳説』である。 江戸幕府の医師で本草家、野呂元丈が、これを元に『阿蘭陀禽獣虫魚図和解』を制作したことは知られている。元丈は将軍吉宗の命で、江戸城内に収蔵されている西洋本草書の翻訳を手がけ、寛保元年(1741)から寛延 3 年(1750)までの間に、江戸に参府する長崎のオランダ商館 長らの助力をえて、いくたびか研究集会を開催している。最初にヨンストンの本書が取り上げられたが、本草学の記述が少ないので、急遽、ドドネウス『草木誌』に切り替えたという。
(鷲見洋一編集・執筆『繁殖する自然―博物図鑑の世界』慶應義塾図書館、2003年 より)
詳細情報
- 著者名(原書)
- Jonstonus, Joannes, 1603-1675
- 著者名(姓のみ日本語)
- ヨンストン
- 出版地・出版年(日本語)
- アムステルダム 1660年
- 言語
- オランダ語
- 図版ページ
計247 (v. 1: 77, v. 2: 48, v. 3: 20, v. 4: 61, v. 5: 29, v. 6: 12, 巻頭口絵含む)
- 請求記号
- 142X@75@1
- 資料種別
- 貴重書
- 図版
- 一部公開