高橋浮世絵コレクション

低唱の後

After a Tune

IIIF Drag-n-dropIIIF Manifest

男女が上気した顔で互いに見つめ合い、仲むつまじく愛のコミュニケーションを交わしている。女性の背後に打ち遣られた三味線は、ついいましがたまで二人の情感を燃え上がらせた重要な小道具であったのだろうが、これから始まろうとする展開の中ではもはやその存在を忘れ去られているようだ。 菱川師宣の一枚摺美人画とされるものは、もともと春画組物の一部である。本図もその例に漏れず、「衝立のかげ」を第一図とする十二枚組の第二図にあたる。春画組物とはいっても、冒頭の一図ないし二図は露骨な性的描写を控えることが一般的であった。(樋口一貴)

詳細情報

作者
菱川師宣
作者英名
hishikawa moronobu
画題
低唱の後
請求記号
200X@2
制作年代
17世紀後期
版元
なし
極印
なし
版型
大判墨摺絵筆彩
寸法
26.4×34.9
署名
なし