荒俣宏旧蔵 博物誌コレクション

二角サイ

『哺乳動物論』

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巻号頁数:(通しで)p.20, Tab.3. 版画技法:リトグラフ(手彩色) 刊行年: 1848
デューラー、ゲスナー、ヨンストンと伝えられるインドの一角サイの図像に対して、ここには二本角のクロサイが描かれる。そもそもサイはアジアに 3 種、アフリカに 2 種棲息し、アジアのサイでは、イン ドサイとジャワサイが一角で、スマトラサイおよび、アフリカのクロサイとシロサイは 2 角である。サイをめぐる伝説はそれ自体が一つの文学といえるもので、鎧のような外皮から、戦闘的で獰猛なイメー ジが肥大するあまり、ゾウの天敵とみなされた。いついかなる時でもサイはゾウに対して好戦的に振る舞い、なすすべを知らない相手の身体の下に潜り込んで、角で腹を裂くと信じられたのである。

(鷲見洋一編集・執筆『繁殖する自然―博物図鑑の世界』慶應義塾図書館、2003年 より)