高橋浮世絵コレクション

水鶏にだまされて (石川豊信)

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「だまされて姿はつかし水鶏(くいな)かな」 蚊帳の中から出て立つ、あられもなき姿の女。手に団扇をもち、気ぜわしく寝所から出てきたようすがうかがわれる。夏の鳥である水鶏は、古来「叩く」と形容される鳴き声で知られるところから、図は待ち人が来て戸を叩く音と鳥の鳴き声を勘違いした女の心模様と仕草とを、絵画化したものとわかる。 石川豊信は奥村政信の影響を受けながら人気絵師の仲間入りを果した。紅摺絵と呼ばれる簡素な色摺版画の時代に、本図のようにセクシャルな「あぶな絵」を含む数多くの美人画を世に送り出している。

詳細情報

作者
石川豊信
作者英名
toyonobu
画題
水鶏にだまされて
請求記号
200X@A3
制作年代
18世紀中期
版元
小川清助
極印
なし
版型
柱絵判紅摺絵
寸法
70.7×10.1
署名
石川秀葩画、豊信