高橋浮世絵コレクション
よしはらの躰 台所
Scene in the Yoshiwara Pleasure Quarter
IIIF Manifest
鯛や鮑など、みるからに高級そうな食材が並ぶ厨房を描く。活きた蛸をつかまえようとするもの、気ぜわしく擂粉木を動かすもののほか、画面左端には塗り物の食器を丁寧に拭く女性がおり、料理人をはじめとする台所はあたかも慌しい戦場と化している。 この版画は、吉原遊廓での人々の生活風俗を題材にした揃い物のなかの一図であり、つまり遊廓の厨房を描いたもの。人工的につくられた華やかな色里の表舞台を支える、裏方の苦労に取材する視点が面白い。浮世絵誕生以前の風俗画にあるそうした描写を一枚絵に独立させたのは、浮世絵開祖の絵師師宣の功だろう。延宝期の作。
詳細情報
- 作者
- 菱川師宣
- 作者英名
- hishikawa moronobu
- 画題
- よしはらの躰 台所
- 請求記号
- 200X@3
- 制作年代
- 17世紀後期
- 版元
- [山形屋市郎右衛門]
- 極印
- なし
- 版型
- 大判墨摺絵筆彩
- 寸法
- 27.4×41.1
- 署名
- なし