荒俣宏旧蔵 博物誌コレクション

インドのニホンヅノカメレオン

『一般と個別の博物誌』

IIIF Drag-n-dropIIIF Manifest

巻号頁数:t. 82 (t. 4), p.217, Pl.LIV 制作者:Adel Daudin (素描家);Bigant(彫版師) 版画技法:エッチング(手彩色)
インドはカメレオンのもっとも繁殖する土地であることは、すでにプリニウスが『博物誌』第 8 巻第 51 章で書いている。さらにプリニウスは第 28 巻第 29 章では、デモクリトスを引用し、カメレオンの魔術的効能として、頭と喉を樫の木の上で焼くと雨と雷を誘発できると述べるが、プリニウス自身がまるで 信用していない様子である。

(鷲見洋一編集・執筆『繁殖する自然―博物図鑑の世界』慶應義塾図書館、2003年 より)