荒俣宏旧蔵 博物誌コレクション

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『キューバ島の自然、政治、博物誌』

Histoire physique, politique et naturelle de l'île de Cuba / par M. Ramón de la Sagra directeur du jardin botanique de La Havane, correspondant de l'Institut Royal de France, etc.; MM. Alcide d'Orbigny, Cocteau, G. Bibrn, A. Lefebvre, F.-E. Guèrin - Mèneville, Martin Saint-Ange, Montagne; et M. Sabin Berthelot, Pour la traduction de l'histoire physique et politique.

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サグラはスペインの高名な経済学者。マドリッドでの勉学を終えた後、22 歳でハヴァナ植物園長および同市近郊の農学校校長に任命される。1832 年、米国に渡り、3 年後にヨーロッパに戻 る。パリに滞在中、学士院の外国人会員に推挙される。1831 年、キューバに関する博物図鑑を ハヴァナで刊行。これを改訂し、歴史や社会に関する考察を加えた再版を 1837年に出版。ベルトロらが仏訳したのが本書である。 サグラは博物学者であるにとどまらず、政治、宗教、道徳と広い分野で旺盛な執筆活動を繰り広げた。『北米合衆国での五ヶ月』(1836)、『オランダとベルギー紀行』(1837)など。また、スペインでの政治や社会問題にも深い関心を寄せ、マドリッドでルフィーノと協力して週刊誌『商業案内』を主宰し、また経済学に関する著書を刊行した。『社会経済学教程』(1840)、『スペインの産業に関する考察』(1842)、『ベルギー産業研究』(1842)、『ドイツ産業研究』(1843)、『スペイン経済学者の書斎のための素材』(1848)。1848 年の 2 月革命に際しては、サグラはパリに駆けつけて運動に参加し、プルードン思想を支持し、「民衆銀行」の企画実現に全力を傾注したのである。1854 年以降、相次ぐ事件に触発されて、サグラは次第に政界に接近し、そのリベラルな立場で大きな勢力を獲得した。

(鷲見洋一編集・執筆『繁殖する自然―博物図鑑の世界』慶應義塾図書館、2003年 より)

詳細情報

著者名(原書)
Sagra, Ramón de la, 1798–1871
著者名(姓のみ日本語)
サグラ
出版地・出版年(日本語)
パリ [1839-1857]年
言語
フランス語
図版ページ

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請求記号
142Y@42@2@2
資料種別
準貴重書
図版
公開