かやうに色ゝおもしろき四きのせんすいをみせ候へ共うらしま太郎はふる里へかへりたく御入候と申うちふしけれはさらはいとまを参らせんするそや御かへりあれと申けれはそのときうらしま太郎よろこひておきあかりけれは女はう心に思ひけるはいくちとせ共なく契て今さらはなれたてまつらむ事のうらめしさよとてなみたをなかしさらは明かたのはこをまいらせんとて玉てはこをいたして申けるはかまへて〱此はこのふたをあけさせ給ふなとてうらしま