秋のけしきにも御こゝろとゝまらすはさらは北おもてを御らんせよとて見せ候へは冬のけしきとうち見えて花のしら露たにこほりあられ玉ちる冬の夜につかはぬをしの一はをは池のこほりととちさせてまかきのうちのしら菊のうつろふ色はあはれなり何と見候へともたゝふるさとへくたり申たくこそ候へ