さらはなつのていをそみせにける春のなこりとちり残るあおはにましるおそさくら池の藤なみたちわたり山ふき水にうつろひて山ほとゝきす雲井はるかにをとつれてさはへにはまこもあやめ草かけひの水のたえ〱もなかれ久しきみつくさのこすゑ〱になくせみの声もおりからおもしろや何と見候へともふる里の事を思ひいたし候へはさら〱めにもつき候はすとて一しゆかくなんさ月まつ花たちはなのかをかけはわかふる里の人そこひしき