高橋浮世絵コレクション

鷁首船

A Boat with a Phenix Figure-Head ( Triptych )

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古来貴族が舟遊びに用いた鷁首船は、想像上の鳥である鷁を、装飾として船首にとりつけた船で、本来龍頭船と対で用いられた。この船にまつわる故事説話は多いが、本図は宝珠や他の器物の描写から、唐帝の后となった藤原鎌足の娘が興福寺への寄進船を出すという大織冠の物語を、当世風に見立てたものと考えられる。 作者栄之は歌麿と人気を競った美人画家だが、もと幕府旗本出身の侍である。その表現は武家の妻女の如く喜怒哀楽の表情を抑え、また歌麿の半身像に対して全身像を描くことで特色をみせた。寛政期の作。

詳細情報

作者
鳥文斎栄之
作者英名
eishi
画題
鷁首船
請求記号
200X@159,160,161
制作年代
18世紀後期
版元
西村屋与八
極印
極印
版型
大判錦絵三枚続
寸法
( 右)38.7×25.5,(中)38.6×25.8,(左)38.6×25.9
署名
栄之図