高橋浮世絵コレクション

不忍池畔雨中図

Rain at Shinobazu Pond

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しとしとと降る雨の中、蓮の花が咲きほこる不忍池のほとりを、親子と思しき二人連れが歩いている。湖の向こう側に見える赤い建物が弁天堂であることから、湯島側から眺めていることが分かる。江戸時代と変わらぬ景色であるが、女性が持つのが洋傘であるところに明治という新しい時代を感じさせる。雨雲が立ち込める空や、湖の水面に映る建物の影はもちろんのこと、雨による道のぬかるみまでも表現しようとするところは、光線画を得意とした清親ならではの工夫と言えよう。明治前期の作。(日野原健司)

詳細情報

作者
小林清親
作者英名
kiyochika
画題
不忍池畔雨中図
請求記号
200X@7-41
制作年代
20E
版元
松木平吉
極印
彫英吉
版型
大判錦絵
寸法
24.0×36.3
署名
小林清親筆